2018.02.21
大杉漣さんの訃報、すこし前に知りました。
「お父さん…」
そのような感情が驚きとともに湧き出てきました。
大杉漣さんといえば、片貝だとやはり「おにいちゃんのハナビ」のお父さんの印象が強いのではないでしょうか?
私はその印象がとても強いです。
私自身、あの映画には強い思い入れがあり、今片貝にいる大きなきっかけの一つでもあります。
おにいちゃんと華ちゃんの物語もとても好きなのですが、お父さん視点であの映画をみるとまた違った感動があります。
作中、笑いをほとんど見せることのない父。
難病の妹の身体のために無理を強いてきたおにいちゃんに「俺に何かしてくれたことあんのかよ?」といわれ、何も言い返すことができずに手を出してしまい、ひきこもりになってしまったことへの後悔。
妹が帰ってきて、おにいちゃんが頑張っているところを見て、本心では応援してあげたいが、素直に接することができない不器用さ。
妹が亡くなり、妹のハナビを上げるために頑張ったおにいちゃん。しかしながら、妹に全てつぎ込む為に同級会を抜け祭当日に家にいたおにいちゃんの為に同級生たちに頭を下げれるところまで下げて「仲間にいれてやってくれないか?」とお父さんなりに「お兄ちゃんの為に」した渾身の土下座。
最後、おにいちゃんのハナビが上がり終え、お立ち台で抑えきれずこぼれてしまったおにいちゃんへの想い、熱い抱擁、そして笑顔。
それぞれのシーンで大杉漣さんの演技が気持ちを感情に訴えてきてくれます。
悲しい夜になりました、おにいちゃんのハナビを一度みてから寝ようと思います。
ことしの片貝まつりは大杉漣さん、いや、お父さんのハナビを打ち上げて、高いところから見てくれたらいいな。
それでは
「花火のち晴れ」は、花火のふるさと“カタカイ”の日々を記録する日記のようなものです。いつもの静かな朝から、熱狂的なお祭りの夜まで。どこにでもありそうで、世界のどこにもないかもしれない、この町の姿を伝えていきます。