2018.04.08
年に一度の片貝祭り。
町の人は皆んな「参加」していて外の人を構ってられないし、
そもそも片貝祭りを外に見せるものだとは思っていない。
なんなら、「よそ者なんて来んたっていいや!」と思ってる人もいるかもしれない。
でも、誇りはあるはず。自慢したいはず。
だからこそ上手に伝えられなかったり、壊れてしまうことを心配してたり。
結局のところ、町の皆んなに共通する想いは、
「大好きなお祭りがずっと続いて欲しい」
ということではないでしょうか。
派手に宣伝したり、上手に説明したりしなくたって、
自分の言葉で、自分の気持ちで、ちょっとずつ伝えていけば
お祭りは永く続いていくんじゃないか、
私は自分の仕事を通して、そんなことを思いました。
私は去年の春から一年間、南魚沼の里山十帖で働きました。
里山十帖では宿泊サービスをベースに、
お客様に地域の魅力を伝えること、ライフスタイルを提案すること、
など、ただ宿泊してもらうだけでなく、
その時、その地域での”体験”、”発見”、”感動”を提供しています。
そんなところで去年の9月10日、
お客様を片貝祭りに案内するツアーを行わせてもらいました。
せっかく里山十帖のお客様を連れて行くからには、
桟敷で花火を見るだけでは終わってもらいたくない!
地元出身のプレゼンターだからこそできる体験ツアーを、と考えました。
当日、里山十帖から片貝までのバスの車内では、
拙いながらも「片貝ってこんな町です」とか、
「片貝まつりってこんなお祭りなんです」ということを
生まれ育った私の目線でお話しさせてもらいました。
お客様は皆んな頷いたり笑ったり、想像以上に興味津々。
たどたどしく必死で話す私への同情もあったかもしれませんが(笑)
そんなことも含めて、膨らむ期待を乗せて向かいました。
いざ現地に着くと、私にとっては馴染みのお祭り風景。
ところがお客様はびっくり。
何よりもやっぱり、若者が活発なことに驚いたようでした。
桟敷で花火を見るときにも番付を片手に放送に耳を傾けてもらったり、
途中でお囃子や木遣りを見ながら境内まで歩いてもらったりと、
片貝まつりを”体験”していただきました。
もうすぐ四尺玉!という佳境に入ったところで、
「実はわたし、今年、”若”最後の年なので…
すみませんが、ここで失礼します!!!!」と、
仕事を放棄したのですが(もちろん会社公認で笑)、
「あそこで唄って、皆んなで花火を見るんだね!楽しんでね!!」
と、皆さんで温かく手を振って送り出してくださり、
本当に伝わったんだな、と実感を得ることができたのでした。
ちなみにお客様と一緒に戻ったスタッフは帰ってからも興奮が冷めず、
夜な夜なお酒を交わしながら、片貝祭りついて語らってくれたそうです…
良さを分かち合えるというのは、とても嬉しいし、
より一層、誇りを持つことができます。
そしてまたそれが伝わって、分かち合う人が増えていく。
自分でそれを経験してみて、町の人たちもそんな風に、
共感を広げていってくれたら素敵だなぁ、と思ったりしています。
今年は9月9日、10日の両日、里山十帖からのツアーが決まっています!
ぜひ、クワスコや町の人も協力して素敵なツアーにして頂けたら、と思っていますので、よろしくお願いします^^
「花火のち晴れ」は、花火のふるさと“カタカイ”の日々を記録する日記のようなものです。いつもの静かな朝から、熱狂的なお祭りの夜まで。どこにでもありそうで、世界のどこにもないかもしれない、この町の姿を伝えていきます。